現場では、毎日さまざまな仕事が行われています。
大きな工事が予定通り進んだ時や、難しい施工が無事に終わった時には、もちろん達成感があります。
しかし私は、それと同じくらい、社員の何気ない行動に、
「これはいいな。」
と感じることがあります。
それは、特別な技術でも、大きな成果でもありません。
周りのことを考えて、自分から動く。
そんな小さな行動です。
言われる前に動く人
例えば、先輩が次の作業に取り掛かろうとしている時。
必要な工具や材料を、若手社員が先に準備しておく。
「次はこれを使いますよね。」
と声を掛ける。
たったそれだけのことですが、私はとても良い行動だと思います。
なぜなら、自分の仕事だけではなく、相手の仕事まで考えているからです。
最初は指示されたことを覚えるだけで精一杯だった社員が、少しずつ周囲を見るようになる。
そして、次に何が必要なのかを考えて行動する。
こうした姿を見ると、技術だけではなく、仕事に対する考え方も成長しているのだと感じます。
困っている人に自然と声を掛ける
もう一つ、良いなと思うのが、周囲への気配りです。
重い材料を運んでいる人がいれば、
「手伝いますよ。」
と声を掛ける。
作業に困っている若手がいれば、
「大丈夫? 分からないところある?」
と聞いてみる。
忙しそうな職長がいれば、
「何かできることありますか?」
と確認する。
こうした行動は、誰かに指示されたものではありません。
相手の立場になって考えた結果、生まれる行動です。
私は、こういう社員が増えることが、良いチームづくりにつながると思っています。
自分の仕事が終わった後の行動
現場では、自分に任された作業が予定より早く終わることもあります。
そんな時に、
「終わりました。」
と報告して、次の指示を待つ。
もちろん、それも間違いではありません。
しかし、そこで一歩進んで、
「他に手伝えることはありますか?」
「明日の準備をしておきましょうか?」
と声を掛けられる人は、周囲から信頼されるようになります。
大切なのは、勝手に判断して作業を進めることではありません。
自分で考えたうえで、確認して行動すること。
その積み重ねが、自立した社員への成長につながっていくのだと思います。
誰も見ていないところでの行動
私は、誰かに見られている時だけ頑張るのではなく、誰も見ていないところでも当たり前のことができる人を評価したいと思っています。
使った工具を元の場所に戻す。
通路に落ちている端材を拾う。
次の人が使いやすいように材料を整理する。
作業が終わった場所をきれいにする。
どれも目立つ仕事ではありません。
しかし、こうした行動が自然にできる人は、周囲から少しずつ信頼されていきます。
良い仕事は、目立たないところにも表れる。
私はそう思っています。
小さな行動が現場の雰囲気を変える
一人が自分から動くようになると、周りにも変化が生まれます。
誰かが整理整頓を始めれば、他の社員も自然と片付けるようになる。
若手が積極的に質問するようになれば、先輩も教える機会が増える。
誰かが困っている人を手伝えば、別の場面でも助け合いが生まれる。
こうした良い行動は、周囲へ広がっていくものです。
反対に、
「自分の仕事だけ終わればいい。」
という考え方が広がれば、チームワークは弱くなってしまいます。
現場の雰囲気は、誰か一人がつくるものではなく、一人ひとりの行動の積み重ねでつくられる。
そう感じています。
良い行動は、きちんと認めたい
そして、会社として大切にしたいことがあります。
それは、良い行動を見つけたら、きちんと認めることです。
「ありがとう。」
「助かったよ。」
「今の行動、良かったね。」
そんな一言があるだけで、本人は嬉しいものです。
自分の行動が誰かの役に立った。
周りの人が見てくれていた。
その実感が、次の良い行動につながります。
職長や先輩社員には、施工の出来栄えだけではなく、こうした小さな行動にも目を向けてほしいと思っています。
「これはいいな」が増える会社へ
トップ電工は、これからも社員数や現場数を増やしていきます。
会社が大きくなれば、代表である私が社員一人ひとりの行動をすべて見ることはできません。
だからこそ、社員同士が良い行動を認め合い、自然に広げていける組織にしていきたいと考えています。
大きな成果だけが評価される会社ではなく、
周りへの気配り。
小さな改善。
自分から考える姿勢。
仲間を助ける行動。
そんな日々の積み重ねも大切にする会社でありたいと思っています。
「自分がしてもらったら嬉しいことを、相手にもしてあげる。」
とてもシンプルなことですが、仕事においても大切な考え方です。
そして私は、こうした行動が自然にできる社員こそ、将来の職長やリーダーとして成長していくのだと思っています。
今日、現場で誰かの行動を見て、
「これはいいな。」
と思うことがあったら、ぜひ本人に伝えてほしいと思います。
その一言が、次の良い行動を生むかもしれません。
良い行動が、良い仲間を育てる。
良い仲間が、良い現場をつくる。
トップ電工でも、そんな小さな「これはいいな」が、毎日たくさん生まれる会社にしていきたいと思います。