自前主義経営かファブレス経営か
弊社は電気工事における自前主義経営を指向し、電工→現場管理→設計積算→弱電工事の順で内製化を進めている途上の最中です。これまでの路線は全く変えずに、今後は施工図作成においてもCADオペレーターを採用し顧客の要望により速く応えられる体制を整えていきます。
今朝の日経記事にニトリは自前主義に磨きをかけ、ファーストリテイリングは工場はファブレス経営に徹しているとの記事が掲載されておりました。
以下、日経記事抜粋
ニトリホールディングスが、原材料調達から製造、在庫管理システムに至るサプライチェーン(供給網)構築を自社主導で手掛ける製造小売り(SPA)に磨きをかける。中間を徹底的に排除し流行品を安く大量に作る。CMのキャッチフレーズ「お、ねだん以上。」実現にメーカー超えの設備投資でアジアに打って出る。
自社工場は資産計上が必要で設備投資もかさむ。しかし、生産に一から携われば商品のコスト構造が分かり価格を安くできる。トヨタ自動車が「手の内化」と呼んで経営に取り入れる考えと同じだ。製造委託も含めると取引先サプライヤーは約770社に及び、巨大な供給網に育った。
ニトリは製品輸入や在庫管理、配送などの業務に使う基幹システムを自前で整えた。2022年にIT子会社のニトリデジタルベースを設立し、フレックスタイムなど本体とは異なる勤務形態や高待遇で人材を集める。電子商取引(EC)やアプリの企画・開発を手掛ける「プロダクトマネジャー」は能力や経験に応じて最大で1300万円を支払う。ニトリHDの平均年収(約790万円)を6割強上回る水準だ。SPAに物流とIT機能を加える「製造物流IT小売業」と標榜する独自モデルをつくる戦略の一環だ。
似鳥会長は「人と同じことをやっても意味がない。何でも自前化すれば利益は全て自分たちのもの。値下げの原資にもなる」と語る。競争環境が広がり資金も無尽蔵ではない。投資への目利き力も問われる。
電気工事業では、そもそもの人手不足や担い手不足など人材に関する課題が多いのが現実です。その課題を解消する方法のひとつに自前主義経営というのはひとつの考え方ではあると思っております。顧客へのコスト提案力と社員への高待遇を両立できる経営を目指したいものです。