潤う企業 10年先に照準

中期経営計画(中計)を公表する上場企業が増えている。3カ年計画で最終年度の利益目標を掲げるのが主流だ。だが実際の業績をみると、数年単位の中期よりも10年以上の長期目線で経営に取り組む企業の方が、利益の伸び率が大きいことが分かった。長期スパンの人材教育や投資が企業の成長を促すようだ。目標に縛られないよう、中計を廃止する動きも出てきた。と日経記事にあります。

あずさ監査法人が24年、国内の主要上場企業404社の最高財務責任者(CFO)を対象に実施した調査では、「何年先を見据えて経営しているか」という問いに対し、「約3年」「約6年」がともに約4割と最多で、「10年以上」は17%と少数派だった。業績は長期目線に軍配が上がる。1~6年と回答した中期視点の企業は、直近年度の営業利益伸び率(過去5年平均との比較)が平均18%にとどまった一方、10年以上の企業は52%と高かった。

あずさ監査法人の公江祐輔パートナーは「10年以上先を見据える企業は新規事業の種まきや長期的投資、不採算事業からの撤退など最適な事業ポートフォリオを作るのがうまい傾向がある」と分析する。長期目線で経営に取り組めること自体が、経営基盤の強固さを表す証しにもなる。
26年3月期の営業利益が32年連続の過去最高を見込むオービックには中計がない。約20年前に社内向け中計を作ったが、目標達成のための大企業顧客開拓で業務過多に陥った社員の離職が相次いだ。13年就任の橘昇一社長は「100年先を見据える」としてクラウド強化などで社員の生産性を高める長期視点経営にかじを切った。「情報産業は知識集約型で社員の成長が事業の成長に直結する。真の意味で戦略を浸透させるには3~4年では短すぎる」という。

同感できる記事でした。弊社も創業2期目より5年毎の経営方針を策定しておりましたが、今期は超長期計画として2040年までの経営方針を策定致しました。時代が速く激しく変化している今、1年経つと5年後の未来は大きく変わっている事を実感しております。超長期で考える事により、やるべき事や不足している事が明確になり、多少の業績の浮き沈みにも冷静にいる事ができる効果も実感しております。経営は終わりのないマラソンレースですので、そのくらいの目線がちょうど良いのだと思います。