株式報酬、社員にも 1176社に拡大

企業が社員にを出す動きが広がっている。導入企業は2024年6月末で1176社に増え、過去最高となった。社員に経営参加を意識づけし、業績改善につなげる。人手不足が強まるなか、現金よりも資産性の高い株式を配ることで優秀な人材をつなぎ留める狙いもある。と日経記事にあります。

森永乳業は6月から従業員向けの株式報酬制度を導入した。信託を通じて取得した自社株を一定条件のもと従業員に渡す。「社員の資本市場への関心を高め、PBR(株価純資産倍率)など企業価値のさらなる向上につなげたい」(同社)という。

丸一鋼管は子会社を含む従業員635人に一定期間売却を制限した自社株式を与える。付与額は1人当たり平均約870万円と24年3月期の平均年収(694万円)を上回る。原則60歳の定年まで売却できず、途中で退社すれば権利を失う設計とした。同社の石松伸一常務執行役員は「専門人材が離職すれば工場操業の技術継承なども難しくなる。売却の制限期間中でも配当金を受け取ることができる」と話す。

政府は企業が自社株を無償譲渡できる対象を役員から社員に拡大する会社法改正を検討しており、24年度中にも改正案の議論を始める方針だ。現在は社員が企業に形式的に債権を払い込み、その代わりに株式を受け取る手続きが必要だ。これが簡素化されれば、社員への株式報酬の導入が一段と増える見通しだ。

弊社は上場企業ではなくオーナー企業です。法改正が進み、社員にも株式を譲渡する事が出来れば、業績向上に伴い株式の資産価値も上昇していきますので企業と社員双方にメリットのある事とは思います。但し重要な決定を下す際の議決権の問題もありますので、慎重に検討する必要があると考えております。経営者と同じ熱量を持つ社員には株式譲渡もありかな、と思います。