ステップアース工法による接地工事の事前調査
電気工事の中でも接地(アース)工事は地味ですが重要な仕事です。
接地とは、英語でearth(アース)と言い、大地と電気器具や屋内配線を保護するための金属管などが電気的に接続された状態のことです。
接地の主な目的としては3つあります。
- 人等に対する感電を防止する
- 漏電による火災を防止する
- 保護装置(漏電遮断器、漏電警報器)を確実に動作させる
接地の種類は4つあります。
- A種接地工事・・・高圧用または特別高圧用の機器の外箱または鉄台の接地
- C種接地工事・・・300ボルトを越える低圧用の機器の外箱または鉄台の接地
- D種接地工事・・・300ボルト以下の低圧用の機器の外箱または鉄台の接地例えば、対地電圧が100ボルト用及び200ボルト用機器の接地
- B種接地工事・・・高圧または特別高圧と低圧を結合する変圧器の中性点の接地ただし、低圧側が300ボルト以下で中性点に施せない場合は、その一端子で接地
新潟県内で接地工事を行うにあたりいくつかの注意点がありますが、そのひとつに沿岸部があります。
沿岸部は地面が砂地が多いことから地面に湿気がなく、通常の接地工事をしても正規の基準値が出ないケースがあります。
特にA種設置工事は10Ω以下が基準値となりますので大変です。
これから始まる現場も沿岸部ですので、事前に接地工事の調査を行いました。
今回の工事では「ステップアース工法」を採用と考えていますので、その工法での調査となっております。
ステップアースは、1.3mの溶融亜鉛めっき鋼棒を数本継足して目的の深度まで打ち込むものです。またロータリーボーリング工法(ボーリングステップ工法)など各種接地工法にも適応できる棒状接地極です。
かなりの深度が必要となる現場ですので専門工事業者さんにお願いする事にしています。
調査の結果は後日の報告となるとの事ですが、やはりアース基準値が出にくい地層のようです。
確実な接地工事を行っていこうと思います。