半導体ラッシュ 九州全域に
先日のブログで建設電販向けのケーブル納期に遅延が生じている記事を掲載しましたが、九州が半導体産業の一大集積地になってきております。受託生産の最大手、台湾積体電路製造(TSMC)が立ち上げる熊本県の大型工場を起点に、東京エレクトロンや荏原など装置メーカーの投資が相次いでおります。サプライチェーン(供給網)づくりが進めば、経済効果は図り知れません。
なぜ熊本に半導体工場が集積する事になっているのか?
半導体の製造にはたくさんの水が必要です。製造過程で何度も洗浄が必要であり、多くの水を消費するためです。更に半導体の性能が向上するにつれて、必要な水は今後もどんどん多くなります。そのため、半導体工場を建てる上では水資源が豊富であることが条件であり、熊本にはこの水資源が豊富にあるのが主な要因となります。
実際、TSMCのある台湾では、水不足によって製造停止が毎年、危ぶまれています。熊本であれば、資源が豊富であるため心配は要りません。そのため、熊本をはじめ九州は昔から半導体メーカーが多数、進出しており、今でも数多くのメーカーが九州で活躍しています。
新潟では米菓工場や酒蔵が多いのも「お米」の生産が盛んな理由からと思いますが、会社経営においても社内にある人材・技術・情報・財務など、普段当たり前すぎて感じない資産が、考え方によっては新たな成長を呼び込む要因を含んでいるのかも知れないと考えさせられるものがあります。