トヨタ、ポイント経済圏参入

トヨタ自動車はポイント経済圏の構築に本格的に動く。レンタカーなど各種サービスの顧客IDを統合した。複数のアプリやサービスを一度に管理できる基盤を整え、将来はポイントを様々なサービスで使えることを視野に入れる。ソフトウエア定義車両(SDV)など車を経由して生活サービスをシームレスに受けられる仕組みづくりが進む。と日経記事にあります。

トヨタは国内の乗用車市場で約5割のシェアを持つ。同社のポイント経済圏は数百万人規模になる見込みだ。三井住友フィナンシャルグループ(FG)や楽天グループの1億超のID数には及ばないが、モビリティーを軸とする日常的な決済手段として消費者のニーズを捉える潜在力はある。トヨタはスマートフォンを介してガソリンの残量を確認したりエアコンを起動したりできるコネクテッドカーサービスの利用者向けに「マイトヨタプラス」と呼ぶアプリを用意している。レンタカーやカーシェアサービス向けにも個別のアプリを運用している。

これまで各種のアプリを使うにはそれぞれIDを作成する必要があった。トヨタはまず2025年までに「トヨタアカウント」と呼ぶ共通IDに統合した。今後はこのIDシステムと決済基盤を連携させ、ポイントを決済アプリで使えるようにする。今ある決済基盤「トヨタウォレット」はNTTドコモの「iD(アイディ)」やJCBの「QUICPay(クイックペイ)」などの決済サービスに対応している。新たな決済基盤の構築も含めて検討しており、対応する決済サービスは今後決める。トヨタのサービスを利用してためたポイントを電子マネーに交換し、コンビニエンスストアなどでの買い物に使うことも可能だ。

トヨタは新車納入後に顧客に販売する装備品やソフトウエア、自動車保険などの継続課金型のサービスを「バリューチェーン」と名付けて販売に力を入れる。自動車は購入頻度が少ないため従来はポイント戦略に向かないとされてきたが、バリューチェーンの推進には有効と判断した。国内新車市場が縮小するなか、ポイント経済圏の拡大で売り切り型から継続課金型へ事業転換する布石を打つ。IDとポイントを統合すれば顧客の行動データを広範囲に収集できるようになる。別々の部門や販売店に分散していた装備品の購入履歴やレンタカーの利用状況などを把握し、顧客のニーズを先回りしたサービスを提案しやすくなりそうだ。

革新的ではないが、極めて現実的、日本企業としては珍しく“腹を括った”構造改革。販売店との協調がキーポイントかな、と感じた記事でした。