実質賃金を高める

最近ニュースや新聞などでもよく見かけるキーワードに「実質賃金」があります。厚生労働省が1月10日に発表した2023年11月の毎月勤労統計調査(速報、従業員5人以上の事業所)によると、1人あたりの賃金は物価を考慮した実質で前年同月比3.0%減った。マイナスは20カ月連続。物価高に賃金上昇が追いつかない状況が続いているとあります。

日本政府の掲げる企業への賃上げ要請が浸透していない結果が浮き彫りとなっております。上場企業で新卒初任給を引き上げて若い人材獲得を優位に進める取り組みは広がっているようですが、家庭を持つある意味で生活に直結する世帯の実質賃金は物価高に追いつかない現状があります。

日経記事に実質賃金を増やす方法は3つ。1つ目は分配率を高めることだ。企業が生み出す付加価値からの賃金の取り分を増やす。2つ目は交易条件(輸出価格と輸入価格の比)を日本に有利にすること。3つ目は生産性を引き上げることだ。生産性が上昇すれば、企業が生み出す付加価値が増えるので、企業収益を増やしつつ賃金を引き上げられる。とあります。

トップ電工としても今年は労働環境の改善に本気で取り組む年と全社員に宣言しておりますが、その取組の根底にあるのは生産性向上に他なりません。

社員の数が20名を超え、5期目の来期は30名を超える可能性も出てきております。これまでは組織を意識しなくても会社運営可能でしたが、これからは組織が必要になってきます。権限移譲・ルール・分業・DXなどこれまでの考え方を見直していかなければならない事が山積しております。

気が重く頭が痛くなる思いですが、生産性向上によって更なる労働環境の改善につながり、社員の生活の向上につながるという確信はありますので、計画をし実行に移していこうと考えております。政治に頼る気持ちは創業当時から持っておりません。自主独立の精神がが経営の王道と思います。