パナソニック、27年末に蛍光灯生産終了

パナソニックは2027年末に蛍光灯の生産を終了する。国際条約で生産禁止が決まったことに対応する。政府は30年までに全ての照明を発光ダイオード(LED)に切り替える目標を掲げるものの、足元の進捗率は6割にとどまる。蛍光灯の需要は根強く、パナソニックは禁止される期限の直前まで生産を続ける。国の目標達成に不透明感も漂う。と日経記事にあります。

パナソニックは創業者の松下幸之助氏が「アタッチメントプラグ」という天井の電灯線から電気を取るための配線器具を製造したのが会社の源流で、創業以来「あかり」に携わってきた。第1号を発売した1951年から蛍光灯をつくり続けてきたが、約76年で生産の歴史に幕を下ろすことになる。

国内ではパナソニックと東芝ライテック、NECライティングが前身のホタルクス(東京・港)の3社が、蛍光灯を生産する。生産終了の時期が判明するのはパナソニックが初めて。東芝ライテックとホタルクスは当面は生産を続けるとしている。

23年11月に開かれた水俣病の原因となった水銀を規制する条約の締約国会議で、一般照明用の蛍光ランプの生産と輸出入が27年末で禁止されることが決まった。28年以降も蛍光ランプを使ったり、27年末より前に生産された在庫を販売したりすることはできる。

日本照明工業会(JLMA)によると、24年6月時点の既設照明のLED化率は60.3%にとどまる。残りの4割の大半を蛍光灯が占める。蛍光灯をLED照明に切り替えるにはランプだけでなく、周辺機器の交換も必要なことが多い。工事の手間が切り替えの障壁のひとつとされる。

現時点で弊社が携わる新築工事においてはLED照明率100%となっておりますが、既存の建物では蛍光灯を見かける場面も多々あります。今回のパナソニックさんの判断でLEDへの更新需要が増すのかも知れませんが、まだ蛍光灯を使用する事はできますので、どう判断するかは個別の事情を検討する必要もあるかと思います。