時間外「つながらない権利」
休日や終業後など業務時間外に仕事の連絡に返答しない「つながらない権利」に企業が対応している。空調設備のオーテックは個人の業務を部署全体で担い、連絡なしでも仕事が回る仕組みをつくった。リモートワークの普及で連絡しやすくなった一方、時間外の応答は社員のストレスになる。海外では法制化する動きもあり、8月からオーストラリアでも施行された。
「平日にお休みを頂く場合があります。働き方改革の一環として、個人携帯への連絡は会社へ転送されます。宜しくお願い致します」。オーテックは、2023年11月に中部支店の技術部で「つながらない権利」を導入した。取引先には、冒頭のお知らせをメールに添えて社員に直接連絡がいかないようにした。と日経記事にあります。
技術部は空調機器のメンテナンスや新築建物の試運転調整を担う。ビルや病院向けは土日勤務が多く、平日に代休を取得しているが、「取引先などから連絡があるかもしれない」と社員は心が休まりにくい状況だった。
導入にあたり各社員が抱える仕事を部署内で共有し、他の人員でも代替できる体制を敷いた。
日本では法整備に向けた具体的な動きはないが、厚生労働省は23年の研究会で「健康への影響の観点から、勤務時間外や休日の業務上の連絡の在り方についても引き続き議論がなされることが必要」と指摘した。24年5月には連合が「つながらない権利の立法化を検討すべき」と提言した。
労働者からは業務時間外の連絡が負担になるとの意見が多い。連合の23年の調査によると、「勤務時間外に部下・同僚・上司から業務上の連絡がくるとストレスを感じる」との答えは62.2%にのぼった。
建設業では勤務時間外に連絡が来る割合が80%に上る事に妙に納得をしてしまいました。思い返せば、建設業界に30年おりますが夜間・土日に来る連絡が緊急な場合も多く、会社や組織度外視で現場へ急行していた記憶が蘇ります。私は経営者ですので、勤務時間外とか休日とかの概念は持ち合わせていないのですが、身体が疲れている時もあり休みたい気持ちは普通にあります。そんな時にはサポートしてくれる社員さんがいる事で助けられております。
自分の知らないところで社員さんへ連絡がいっている事もあるんだろうなー、とこの記事を読んでいて思いました。勤務時間外はコールセンターを活用するなどの対応が必要になる時代なのかも知れません。