4〜6月の資材価格、鉄鋼は独歩安

需要の減少や安価な輸入品との競争激化で、鉄鋼製品が値下がりしている。主にビルの柱や梁(はり)に使うH形鋼の4月の流通価格は5カ月ぶりに下落した。製造業などに向けた鋼板も4〜6月に値下がりする公算が大きい。生コンクリートや化学製品といった産業資材がコスト高の転嫁を進める中、鉄鋼の独歩安が目立つ。と日経記事にあります。

建設や製造、梱包などに使う主要な産業資材12品目について、4〜6月の価格見通しを日本経済新聞がメーカーや商社に聞き取った。12品目中8品目で1〜3月から価格が変わらない見通しで、値下がりするのはH形鋼と熱延鋼板のみとなった。値下がりは2024年11月以来、5カ月ぶりだ。

建築工事の停滞で鋼材の引き合いが弱く、流通事業者が値引き販売を迫られている。国土交通省の建築着工統計によると、鉄骨造の建物の着工床面積は2月に266万平方メートルと前年同月比10%減った。建材の溶接や設備の搬入など幅広い工程で人手が不足しており、工事が進まない。

鉄鋼業界では人件費や輸送費など諸費用の上昇を受け、24年夏ごろまでは値上げの機運が強かった。足元では需要の低迷により、値下がりに歯止めがかからない状況だ。鉄鋼流通大手、中央鋼材(東京・中央)の後藤信三社長は「建築向け需要は落ちるところまで落ちたとは思うが、回復がいつになるかは見通せない」と話す。

2024年より建設業も週休二日制が定着されつつあり、工期が長くなり工事にゆとりが生まれている実感があります。一方で完成出来高が上がるのも遅れる事となりますので、経営的には資金確保の重要性も増していると感じております。これから始まる新社屋はS造ですので、鉄鋼が安くなっているというニュースはポジティブな要素かな、とも思ったりしています。