動き出す「未来都市」構想

北海道日本ハムファイターズが野球界の常識を超える球団作りに挑んでいる。親会社の広告塔としての役割を脱し、本業の食品に並ぶビジネスへ。そして今挑むのが先端テクノロジーと共生する街づくりだ。なぜ日本ハムは未来都市を築くのか。改革者たちの挑戦と苦悩に迫る。JR北広島駅を降り、赤とんぼが飛び交う山道を越えると巨大なガラスウオールが特徴的なスタジアムが目に入る。日本ハムの本拠地「エスコンフィールドHOKKAIDO」(北海道北広島市)だ。周辺では3月にホテルがオープンしたのに続き、6月には商業施設が開業した。と日経記事にあります。

今後は建設ラッシュが始まる。JR北海道の新駅、タワーマンション、大学、病院……。人口6万人弱の北広島市が半世紀もの間持て余し、人影がほとんどないうっそうとした森だった土地に、年間700万人が行き交う「街」が出現する。ただの街ではない。世界中からスタートアップを集め、テクノロジーの実験場として提供する。入居企業を募集すると、29カ国・地域から310社の応募が押し寄せた。8割以上は海外からだ。人と働くヒューマノイドや搬送ロボ、資源のロスを防ぐ特殊コーティングなど、第1陣に選ばれた11社は多士済々だ。
エスコンが開業して3シーズン。浮かび上がってきたのが、球団経営の枠にとどまらないスポーツビジネスのカタチだ。日本ハムが作ろうとしているのは単なるスタジアムではなくイノベーションを生み出す未来都市だった。その真意を探ると、親会社も巻き込んだ球団改革への挑戦と挫折、そして再起のストーリーがあった。

日本ハムが進める「未来都市構想」は、単なるスポーツビジネスではなく、日本の地域創生・スタートアップ育成・グローバル化を一気に推進する実験的プロジェクトです。経営者の視点から見ると、これは極めてリスクの高い大博打である一方、成功すれば「スポーツを軸とした都市経営モデル」という新しいスタンダードを世界に提示できる可能性があると感じた記事でした。