未来予測2040
最近ネットニュースではゼロゼロ融資の返済に窮しての倒産のニュースを目にする機会が増えております。事業を営む者としては他人事ではなく、胸が痛む思いになる事もありますが、倒産の内容を読んでいるといくつかの共通した傾向があるような気が致します。まず事業の見通しが甘い事、作る事は出来るが売る事が出来ない。場当たり的に本業以外の事業に手を出してしまう。そのような一貫性の無い経営者に愛想を尽かし、優秀な人材から会社を去り創造力・競争力を失っているのではないかと推察をしております。
日頃、求人でお世話になっているリクルートさんの研究所の調査では、社会における労働の供給量(担い手の数)は、今後数年の踊り場を経て2027年頃から急激に減少する局面に入る。2022年に約6587万人であった労働供給量は、現役世代人口の急減に伴って、2030年には約6337万人、2040年には5767万人へと減少していく。実に現在より1100万人も労働力が減少すると予測されています。
建設業では、2030年に22.3万人、2040年に65.7万人の労働供給不足が推定される。2040年の労働需要(298.9万人)に対する不足率は22.0%であり、道路のメンテナンスや災害後の復旧に手が行き届かず、重大な事故の発生や崩落したままにせざるを得ないインフラが生じる可能性が高いとの予測があります。
ただ何もせず待っているだけでは、人材の確保は難しくなる一方であり、経営の能力不足ではますます人材の獲得ができない時代になり勝ち組と負け組が鮮明に現れる社会が訪れるのではないかと思います。ゼロゼロ融資の返済に窮する前には、企業としての活力を生む人材がいなくなっている背景があるのではないかとそのように思いました。
弊社におきましては、2020年のコロナ真っただ中での創業でしたので、ゼロセロ融資も雇用調整助成金もコロナによる救済支援に一切該当する項目が無く、自力で成長するしかなく微妙に不公平感も感じなくは無かったですが、3年の時を経てそれで良かったのだと思っております。ハングリー精神は人も企業にとっても成長のエンジンなのだと思います。