英会話学習、AIで価格破壊

生成AI(人工知能)を使った英会話アプリが広がっている。AIの精度向上で人間同士の会話に近い感覚で学べるようになってきた。人間の講師から教わる英会話教室などと比べ安価で、予約不要な手軽さが人気だ。AI相手なら「間違えても恥ずかしくない」という利点もあり、語学習得の新たなツールとして定着しそうだ。アプリ上で提供される学習教材をもとに、指定された文章を読み上げたり問いかけに応答したりすることでレッスンが進む。発音や文法の正誤などについてAIが分析し、アドバイスを受けられる。と日経記事にあります。

対人のサービスと比べ安価に利用できる。スピークバディ(東京・中央)が手掛けるアプリ「スピークバディ」は月額3300円、1年分のまとめ払いにすれば2万3800円と1カ月あたり1983円になる。米Speakeasy Labs(スピークイージーラボス)の「スピーク」は月額3800円、年額1万9800円(1カ月あたり1650円)から使える。英会話スクールやオンライン英会話の対人サービスは、人件費高騰を背景に値上がり基調が鮮明だ。総務省の小売物価統計調査によると、英会話の講習料(グループレッスン、月額)は東京都区部で1万5730円。10年前と比べ4000円あまり高い。オンライン英会話も近年、値上げしたサービスが多い。ある大手サービスの場合、毎日レッスンを受けられるプランは月額7000円台となった。

AI英会話は講師の賃金や福利厚生を負担する必要がない。スピークバディの椿遼執行役員は「同じ仕組みを複数のユーザーに同時展開でき、利用者増に対しコスト増加を抑制できる」と話す。AI英会話アプリの利用者増はここ1年ほどで加速。スピークバディの国内ダウンロード数は500万を超えた。対話型AI「Chat(チャット)GPT」が22年に登場したのを機に、消費者にとってAIとのやりとりが身近になった。「以前はテック系企業に勤める人などの利用が多かったが、昨年末ごろからは幅広い層から当たり前の選択肢として選ばれるようになった」(スピークバディの椿氏)

生成AIの精度向上でアプリの機能も充実した。利用者が指定した設定に沿ったロールプレイや議論などができる機能を導入したアプリが増えた。当初は会話が不自然だったり、言い回しや発音の違いに対応しにくかったりという課題もあった。AIの能力が上がり、今はAIに対し「ニューヨークのステーキ店の店員」「インド系のIT(情報技術)エンジニア」といった条件を与え、属性に合わせた会話の練習もできる。

AI英会話アプリは、単なる「便利な代替手段」ではなく、未来の語学学習の主流となるポテンシャルを持ったツールと思います。利便性、コスト、柔軟性、進化のスピードすべてが融合し、これからの学習者にとって非常に心強い味方になると感じた記事でした。