スノーピーク、MBOで非公開化へ
アウトドア用品大手のスノーピークがMBO(経営陣が参加する買収)での株式の非公開化に踏み切る。最大の理由は、新型コロナウイルス禍で急伸した国内のキャンプブームの沈静化だ。事業を急拡大したひずみで、足元では在庫効率が悪化して販管費が重荷となっている。非公開化で国内を立て直し、市場拡大が見込める海外を中心とした成長戦略を模索する。と日経記事にあります。
密が避けられるキャンプ需要の高まりを受け、同社はコロナ禍の2020~22年に一気に事業を拡大した。国内直営店や卸売先を増やし新規販路を開拓したほか、新潟県三条市や長野県白馬村に相次ぎ大型複合施設を開業した。22年12月期の連結売上高はコロナ前の19年12月期に比べ2倍超の307億円と特需に沸いた。
市場の注目も集めたスノーピークだったが、23年に入り成長に急ブレーキがかかった。コロナの感染拡大が落ち着いて他のレジャーが回復したことで、キャンプブームをけん引していた「エントリー(初心者)層」が一気に離れたためだ。急成長のひずみも表れ始めている。23年12月期の販管費はベースアップによる人件費や積極出店による地代家賃などが増え、142億円とコロナ禍前の19年12月期比2.1倍に増加した。積極拡大で借り入れも増え、負債額は同3倍の189億円に膨らんだ。
経営としては非常に悩ましいところだと思います。当事者として考えるとブームと需要(実需)を見極めるのはかなり難しいものがあると思います。投資という観点から考えると、借入を行い事業領域を拡げ売上の拡大を図るタイミングのバランスが良ければいいのですが、需要を見誤り投資に対してのリターン(売上)が上がってこないとたちまち利益が上がらず苦しい経営となっていきます。
弊社は建設業ですのでスノーピークさんとは業態が違いますが、私であれば積極出店した不採算店を一時閉鎖し負債の圧縮を図りつつ、人材を有望な市場に振り向けつつ、キャンプ人口をどのように増やしていくかを考えつつ、ブランド価値を利用し周辺事業のコラボも進めていくのかなーと考えたりします。打つ手は無限にあるような気が致します。
弊社も年々人材が増えてきておりまして、それに比例して売上も伸びております。当然の流れとして設備投資や人件費・販管費も増えておりますが、借り入れは増やさない方針で進めております。可能な限り、お客様より頂く売上と粗利で会社を運営する事を考えて事業を組み立てております。その分歩みは遅いかも知れませんが、一歩一歩着実に成長している実感はあります。
キャンプを文化にまで高めるポテンシャルを持つ企業のスノーピークさんですから、きっと事業を立て直しまた成長軌道に乗せる事ができると信じております。