米スタートアップ、日本で株式付与型事業承継M&A

後継者不足の中小企業の買収を専門とする米スタートアップ、チームシェアーズが日本に参入する。オーナーから企業を買収した後、段階的に従業員に株式の8割を付与して事業の持続性を高める。後継者不足による廃業が増えるなか、M&A(合併・買収)による事業承継の新たなモデルになる可能性がある。と記事にはあります。

M&A型の事業承継は近年日本で増えているが、同社は買収先の従業員に無償で株式を配るのが特徴だ。買収直後に株式の10%を与え、20年以内に従業員の持ち株比率を8割まで高める。株式の保有により、従業員は給与に加えて配当金を得られる。チームシェアーズと経営層、従業員が業績改善に一体的に取り組む効果を狙う。

日本の中小の事業承継では子どもなど親族に経営を譲る場合が多いと思います。幹部社員などに経営を託す従業員承継は従来もあるが、従業員に広く株を持たせるのは珍しいモデルとなりそうです。株式を保有する事により従業員がオーナーシップを持ち、事業を発展に導く一定の効果がありそうだとは思いますが、従業員に経営の能力が備わっているかが問題なのではないかと思います。

不確定要素の多い現代で、既存のビジネスを従来のやり方・方法で行っては存続すら危ぶまれる、そんな時代です。厳しい現実を知った上での覚悟とその準備を行える人材が社内にいるのかどうかが成功の要諦と考えます。