現代アート、マネーと共鳴

現代アートの作品市場が急拡大している。世界のオークション売上高はこの20年で25倍に膨れ上がった。成長の舞台はアジアを中心とする新興国。アーティストもコレクターも若い世代が台頭する。不安定な世界情勢のもとで、投資先を分散させたいという富裕層の思惑も働く。と日経記事にあります。

福岡アジア美術館(福岡市)が収蔵する中国の美術家、方力鈞(ファン・リジュン)氏の絵画だ。同じような笑顔を連ねた男らの姿を、同国の社会情勢に重ね風刺的に描く。90年代には注目度の低かったアジアの現代アートを「今や世界中の美術館やコレクターが買い求めている」(同館の岩永悦子館長)。インドやインドネシアの美術家の作品も価格が上がっているという。

背景にあるのは西洋優位の価値観の見直しだ。美術家の属性のみならず、作品テーマについても人種、世代、ジェンダーの多様性が重視される。アジアの新興国では経済発展に伴ってアーティストが海外で学んだり、美術の最新トレンドに触れて制作したりする環境も整ってきた。

日本市場は2%弱だが、潜在力に期待する声はある。SBIアートオークション(東京・江東)では23年の落札総額は52億円で、10年前の10倍超となった。個人落札者の6割が40代以下。「コロナ禍で居住環境の彩りとして引き合いが増えた。ベンチャーなどの経営層に加え、会社員の比率も高まっている」(同社)と記事にありました。

自宅の玄関に村上隆さんの作品「円相」を飾らせて頂いております。新潟伊勢丹さんのアートギャラリーで一目ぼれしてしまったのが購入のきっかけでした。円相は禅(禅宗)における書画の一つです。円相は図形の円を一筆で書き上げたもので、開始転、終了店の無い、つながりのある円として表現されています。円は欠けることのない無限を表したり、全てが始まりでもあり終わりでもあり、悟りや心理、宇宙全体などをこの円相が表現しているといわれています。

全てが始まりでもあり終わりでもあるという考え方が、会社経営にも通じるものを感じ、毎朝なんとなく眺めて仕事に向かっております。