新現場主義で斜陽克服

米南部ノースカロライナ州レキシントン。繊維工場の閉鎖で産業が衰えた街に今年、星条旗を掲げる新工場ができた。米鉄鋼最大手ニューコアの製鉄所だ。「何より大事なのは『チームメート』との関係だ」。生産ラインの担当者であるマット・タイシンガーさんは言う。決してきれい事ではない。と日経記事にあります。

製造担当者と監督者、品質管理者がチームを組んで働く。給与の3分の2は成果給。個人の成績ではない。チームとしてどう生産目標を達成し、品質を維持するかを評価する。成果を上げた月は給与が跳ね上がるが悪いと急減する。成果は全員で平等に分け合う。結束しなければ、報酬につながらない。

従業員3万人のうち本社スタッフは200人に満たない。スティーブ・ラクストン最高財務責任者(CFO)は「現場こそが会社の存在意義だ。チームが私たちを勝たせてくれる」と語る。

米鉄鋼業は斜陽産業の代表だ。

終わりの見えない「鉄冷え」のなかニューコアはただ一社、気を吐く。10年で営業利益は5倍になった。時価総額は2.4倍の370億ドル(約6兆円)となり世界の競合を上回る。日鉄の約2倍だ。売上高は自動車や半導体を含む基幹製造業で米国の上位20社に入る規模となった。米国のものづくりをけん引する。

米マッキンゼーが世界15カ国の大企業1800社を分析したところ、現場で働く従業員を重視する企業ほど危機への対応力が高く稼ぐ力も安定していた。米国の5000店で働く従業員の重要性にいち早く気づいたのが米小売り最大手のウォルマートだ。

現場で起きていることを的確に把握できる店長には最大40万ドルの報酬を支払う。店長に昇進する道をパートタイム含めてすべての従業員に開いている。大学進学の機会の提供や学費の拠出など教育支援も惜しまない。

私の考えとしてホワイトカラーもブルカラーもどちらも重要で必要なものですが、組織としてブルカラーを支えるホワイトカラーでありたいかなと考えております。トップ電工はまさに現場主義ではありますが、AI・ITを駆使して現場を支えるホワイトカラーの存在も大きくなっていくと思います。売上を最大限に経費を最小限には、京セラ創業者の稲森さんの経営方針のひとつですが、売上を産むのはブルーカラー・経費を最小限に抑えるのはホワイトカラーの役割の側面もあるかと思います。その両輪がかみ合っている内は、電気工事においての成長企業になれるのだと思います。