亀田製菓、生産ライン3割集約 自前主義捨て外部委託
米菓最大手の亀田製菓が生産ラインの効率化を進めている。商品構成や包装サイズなどを見直し、2年間で3工場の生産ラインを計50から35に集約した。従来の自前主義から脱却し、生産の外部委託も積極活用する。調達費や人件費、エネルギー価格が上昇するなか変化に対する適応力を高め収益向上につなげる。と日経記事にあります。
積極的に進めるのが生産の外部委託だ。主に亀田製菓の重点ブランド以外の商品の製造や包装など、一部の工程を他社に委託し始めている。少量品種を他社に委託して生産を効率化したい亀田製菓と、工場の稼働率を高めたい他社が互いに連携し協力関係を築く。
現在、米菓の総売り上げ750億円に占める生産の外部委託比率は、グループ会社を含め100億円程度。このうち、グループ会社以外への外部委託は約1年半で2〜3割になったという。「今後も条件があえば積極的に広げていく」考えだ。亀田製菓の国内米菓事業は全売上高の約7割を占める同社の稼ぎ頭だが、原材料やエネルギー価格の高騰などを背景に利益は伸び悩んでいる。価格の改定や商品の絞り込み、生産の外部委託などで利益の改善を急ぐ。海外や食品などの新規事業に力を入れていくためにも、主力の国内米菓事業を筋肉質な体制に変えていくことが求められている。
上場企業が故のジレンマなのかな、と感じた記事でもありました。市場への開示義務のある企業ですので、売上・利益の伸び悩みに対する対策を示さなければなりません。これまでの自前主義から業界での協力体制を築く事での利益率の改善を図るとの事。受け身の対策という印象を持ちますが、果たしてどうなのでしょうか。経営は過程は評価されにくく、結果が全てです。業種は違いますが、大いに参考になる事例ですので亀田製菓さんの株価を含め、動向を注視していきたいと考えさせられた記事でした。